四月の風
こんな状況なので、先週後半からずっと在宅勤務をしている。スーパーかコンビニに行く以外はろくすっぽ外出もしていないので、実感が全然湧いていないのだけれど、暦の上ではエイプリル。新年度である。昨年の同じくらいの時期に、もう4月だなあと思ってエレファントカシマシの「四月の風」を聴いていたのが、つい最近のことのように感じる。ぼんやりしていると、本当に光のように毎日が過ぎていってしまう。気がつくと、財布の中でかさばっていた日高屋のクーポン券は期限切れだし、『100日後に死ぬワニ』は死んでいる。慣れが時間を加速させるらしいので、1ヶ月に最低ひとつは未経験のことをやってみる、というのを昨年度は密かな目標にしていた。これはこれからも継続していきたいところだが、こんな状況で出来ることも限られているので、早速躓いてしまいそうだ。何かオススメがあれば教えて下さい。
しかし、まだ知らないことがあるというのは幸せなことなのかもしれないな。少し前の『オードリーのオールナイトニッポン』で、初めて少年ジャンプを読んだ時の感動はもう2度と味わうことがないだろう、なんて話をしているのを聞いて思った。観たい映画、ドラマ、アニメ、バラエティ番組、読みたい小説、漫画、聴きたい音楽、ラジオ、食べたい物、行きたい場所、会いたい人、その他諸々。幸い、私にはやりたいことや興味のあることが沢山あって、それらは日に日に増えていく。その果てしなさに、途方に暮れてしまう夜があるくらいだ。いつか、それらに全く興味が湧かなくなってしまう時が訪れるのかと思うと、途端に怖くなるけれど、きっとその頃には新しい楽しみが出来ていることでしょう。これは希望的観測、そしてささやかな祈り。とりあえずは興味がなくなるまで、今好きなものを出来る限り楽しんでやる所存だ。
自分は家の中だけでも十分に楽しめるタイプだと思っていたし、実際のところそうなのだけど、こうも続くとやはり気が滅入る。とは言え、悪いことばかりでもない。資料作成をする間、好き勝手に音楽を流していようが、口ずさんでいようが、白い目を向けられることはない。おかげで、サニーデイ・サービス、The Weeknd、Childish Gambino、5lack…とリリースラッシュされた新譜をゆっくりと聴くことができている。それ以外で、最近好きなものを少しばかりお裾分け。
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金曜は大体の場合、残業して遅くに帰るか、早く上がって遊びに行くかの二択なのですが、先週は在宅勤務ということもあって、珍しく家でのんびりしていた。終業後に即乾杯が出来るのはちょっと良いなと思った。この日の金曜ロードショーは『魔女の宅急便』だった。いつ見ても最高のオープニングだ。観ている途中でなんとなくラッキーオールドサンの「ミッドナイトバス」を思い出した。元々大好きな曲だけれど、改めて聴いてみるとなかなかにドンピシャで、思わず泣けてきた。この曲が収録されているアルバムは「耳をすませば」の舞台である聖蹟桜ヶ丘の街をテーマにしているそうだけれど、魔女宅でもあったのかと勝手に思った。
正直、やるせなさでどうにかなってしまいそうだけれど、出来る限りの工夫をして楽しく過ごしていたい。誰かに向かってというわけでもないけれど、ざまーみろ、こんなに楽しんでるぞなんてな風に。想像力とユーモアで。
