MY BEST HITS 2022
あけましておめでとうございます。
今年こそはこの挨拶から始めないようにと思っていたけれど、結局年を越してしまいました。
ここ数年はもうずっとだけれど、昨年は特に世界的にも個人的にも色々なことがありすぎて、あまり良くない方向へ心の針が振れてしまうことがとても多かった。そんなときに助けてくれたのが好きな人たちであり、これから書く好きなものたちであった。仕事が忙しく距離が離れてしまう時期があったけれど、あからさまに気分は落ち込んでいたし、それらに生かされていると大袈裟でなく思ったのでした。
ということで、未来の自分が時々見返すためのお守りとして、2022年印象に残った・好きだったコンテンツを書き出していきます。覗いてくれた物好きな方への勝手なおすそ分けでもあるので、気になるものがあれば、年末年始のお暇にでもよかったらチェックしてみてください。
▪️テレビ番組
・『ラヴィット!』
録画して観る毎日の楽しみでした。森脇健児さんの言う"令和のいいとも"というのは大袈裟じゃなくそうかもしれない。
・『じゃないとオードリー』
バラエティなのだけれど、変わっていく、変わろうとする人間の姿を捉えた良いドキュメンタリーでもあった。
・「有吉とメシ」(『有吉クイズ』)
番組の中でも特にこの企画が好き。スタジオで映像を観ている霜降り明星せいやのガヤも良いんですよね。
・『あちこちオードリー』
今年も楽しませてもらいました。かなり踏み込んだ対話が行われた中田敦彦ゲスト回と、ただただ笑えたさらば&Aマッソゲスト回が続いた2週には、この番組の魅力が凝縮されていたような気がする。カオス回も面白かったので定期的にやって欲しい。
・『ここにタイトルを入力』
・『あえいうえおあお』
どちらも挑戦的な番組でとてもワクワクしました。
・『午前0時の森』
オードリー若林×水卜アナのベストコンビによるトークがたっぷり1時間で、とてもありがたい。
・「雪山風船太郎レース」、「1000万円を受け取ってもらうの逆に難しい説」(『水曜日のダウンタウン』)
とても笑いました。風船に入ったザコシのフォルムが最高。
・「"どろんこパーク" 雨を走る子どもたち」(『ドキュメント72時間』)
子どもにだってそれぞれの人生があり、様々なことに傷ついたり考えたりして生きている。かつて自分も経験してきたはずのことを、どうしていつのまにか忘れてしまうのだろうか、と思うなど。
・『Aマッソのがんばれ奥様ッソ!』
▪️ラジオ
・『オードリーのオールナイトニッポン』4月2日放送回
ベネッセ裁判、呼び捨て裁判、フライデー事件の裏側、日向坂ライブの話、フリートークでのガスト被りなど盛り沢山だったのと、個人的にも色々なことが繋がる回だったのでいつにも増して面白かった。
・『ヨネダ2000のオールナイトニッポン0』
心地よい温度感でずっと聴いていられる。M-1決勝における活躍の勢いそのままにまたやって欲しいです。
・ラーメン二郎で起きたカテゴライズできない話
(『空気階段の踊り場』#258)
何故だかわからないけれど、なんか面白い話。
・JKむち子 おじさん疑惑(『空気階段の踊り場』#268)
リスナーのおじさん疑惑裁判から予想外の展開に発展していくのが面白かった。最後のオチも含めて最高。
・『アルコ&ピースのD.C.GARAGE #304』
たまたまこの時は仕事がハードでしんどくなってしまっていたので、ウホ娘だのウナ娘だの5気筒だの、くだらない話ばかりしているこのラジオに心を軽くしてもらいました。
・親子の伝説の一日(『佐久間宣行のオールナイトニッポン0』)
・『あののオールナイトニッポン0』
▪️お笑い
・空気階段 単独公演『fart』
・『劇場版まーごめドキュメンタリー まーごめ180キロ』
・ダウ90000単独ライブ『10000』
・ダイアン津田×ランジャタイのコラボネタ(『お笑いの日2022』)
・100回ボケてツッコむタイムレース(『佐久間宣行のNOBROCK TV』)
・魚雷2倍速の芸人架空モノマネ
・『M-1グランプリ2022』
カベポスターの美しい構成の漫才、男性ブランコのファンタジーな設定を表現しきる確かな演技力、他を蹴散らすさや香の正統派漫才と語ればキリがないけれど、とにかく今年も楽しい大会でした。真空ジェシカは掲示板の大喜利、ヨネダ2000は音MADという誰かのツイートを見かけて妙に納得してしまった。
▪️映画
そんなつもりがなくてもせかせかとしてしまう日々の中、『窓辺にて』や『みんなのヴァカンス』のような、緩やかに時間の流れる作品を映画館で観る時間がとても贅沢に思えた。
・『カモン カモン』
他者との「わかりあえなさ」にどう向き合うかということを丁寧に描いた良い作品だった。
・『窓辺にて』
稲垣吾郎さんをはじめとした役者の演技、会話の空気感、間が妙に心地よくて、定期的に観たくなりそうな作品だった。淡々としているけれど、いちいち良い、様々な"窓辺"のショットや「手に入れる・手放す」を繰り返すババ抜きのシーンなど、忘れられない瞬間が多い。
・『みんなのヴァカンス』
夏の美しい瞬間がぎゅっと詰まっていて堪らなくなる。夜(特にカラオケ)のシーンの多幸感よ!勝手にVIDEOTAPEMUSICの『世界各国の夜』を想起しました。
・『リコリス・ピザ』
ストーリー自体に大きな推進力はないのだけれど、画面に映し出される表情、風景、光、衣装、音楽、そして文字通り左右に行ったり来たりする主人公たちの躍動が感情を揺り動かす。冒頭のシーンが素晴らしいのは言わずもがな、こういうのが観たくて映画を観ているのだと感じる瞬間が沢山あった。
・ 『トップガン マーヴェリック』
・『ドクター・ストレンジ / マルチバース・オブ・マッドネス』
余白なく色々と詰め込まれ過ぎていて忙しいのだけれど、ホラーテイストを軸にした多様な映像演出はとても楽しいし、やっぱりなんだかんだ面白い。マルチバースというマクロの物語が、個人の人生というミクロな物語と交錯するというのが良い。自分は昔から、並行世界での体験を経て現実の人生を受け入れていく、みたいなストーリーに弱い。あと暗黒進化したようなストレンジのビジュアルがとても良かった。
・『女神の継承』
後半はヤケクソになりながら楽しめ、最終的にはにどす黒い気持ちになる良いホラー映画だった。なによりラストシーンが素晴らしい。
・『NOPE』
魅力的なショットに溢れている。映画館で観てよかった。
・『四畳半タイムマシンブルース』
ファンとしては、あのキャラクター達が喋り、動いている姿を再び見られることがとても嬉しいのです。
・『線は、僕を描く』
▪️ドラマ
なんだかんだ『ストレンジャー・シングス』のシーズン4を観られていないことだけが心残り。あとは、多くの人がベストに挙げている『ベター・コール・ソウル』(およびそのスピンオフ元である『ブレイキング・バッド』)にいつ取り掛かるかという課題も今年へ持ち越しです。
・生方美久『silent』
これもまた他者との「わかりあえなさ」にどう向き合うかという話だった。それにしても、一言も声を発することなくあらゆる感情を表現してしまう夏帆さんの凄まじさよ。目黒蓮さんの憂いを帯びた表情もすごく良かった。昨年なので入れていないけれど、『踊り場にて』もとても良い作品でした。
・渡辺あや『エルピス-希望、あるいは災い-』
事件の真相、それ自体をこねくり回して興味を引くのでなく、あくまで人間としての「正しさ」や理不尽な世界でどう生きるか、といった部分に重きを置いたストーリーだったのがとても良かったです。白黒割り切れない人間の複雑さを体現する村井というキャラクターはとても愛おしい。
・吉田恵里香『恋せぬふたり』
重要なテーマを丁寧に、それでいて重くなりすぎず、エンタメとしてきちんと面白く描いていて、良いドラマだった。主演2人の魅力もたっぷり。青いブルゾンにバッグを斜め掛けした高橋一生の佇まいの良さよ。30分×全8話で一気に観られるのでオススメです。
・ダウ90000『深夜1時の内風呂で』
2022年はダウ90000の年だったのでは、というくらいあちこちでよく見た。エルピスのスピンオフドラマも面白かった。
▪️アニメ
・『ぼっち・ざ・ろっく!』
アジカンリスペクトという情報からなんとなく観始めたところ、まんまと心掴まれてしまった。遊び心溢れるアニメーションの表現が豊かで面白いし、シリアスなシーンの空気感も良い。バンド×文化祭といえば、な『リンダ リンダ リンダ』のあの演出が今作にも受け継がれていて良かった。アジカンの楽曲提供あるかもと思っていたらまさかのカバーで、しかも選曲がすごく良いのでグッときてしまいました。
・『チェンソーマン 』
得てしてそういうものではあるが、原作ファンとして違和感を覚える部分はありつつ、好きな作品をまた違った形、それも高いクオリティで見られるというのはとても楽しかった。映画のオマージュ盛りだくさんのオープニング映像も最高。そして改めて原作の表現力の高さに感心するなど。
・『平家物語』
▪️その他映像作品など
『裏さらば』を見ながらダラダラする休日の昼下がりは良いものです。
・『ぼっち・ざ・ろっく!』公式弾いてみた動画
・『フェイクドキュメンタリーQ』※ホラー注意
得体の知れなさがもたらす不気味さ、恐ろしさがじんわりと広がっていく感じが凄くいい。早速始まったシーズン2も楽しみです。
▪️演劇
・ダウ90000『ずっと正月』
舞台美術、空間を存分に活かした物語の魅せ方が美しくて、生で観て良かったなと思った。小気味の良い会話劇でずっと面白いのだけれど、笑い以外にも少しずつ感情の機微が積み重ねられていき、綺麗に収まっていく様は見事としか言いようがない。『いちおう捨てるけどとっておく』も面白かったけれど、どちらかというとこちらが好みでした。
・ロロ『ここは居心地がいいけど、もう行く』
ささやかな思い出が、想像もしなかった飛距離をもって何処かの誰かに届いてしまう。タイトルが示す通り過去との決別がテーマではあるものの、寂しさだけでなく、過ぎゆく時へのあたたかい視線も感じた。
・『あの夜を覚えてる』
自分が深夜ラジオを好きになった社会人になってからの5年間と、それに紐づく「あの夜」の記憶が呼び起こされて、思わずグッときてしまった。生配信ゆえに、この公演が行われている現実とラジオが放送されている物語の中とで、「忘れられない夜」に立ち会っているという感覚がリンクして興奮もひとしおだった。
▪️漫画
・藤本タツキ『さよなら絵梨』
この作品を読んで、その欺瞞やリスクを認めて尚、どこまでもフィクションの力を信じている作家だなと改めて感じたし、そんなところが好きです。
・とよ田みのる『これ描いて死ね』
これもまた漫画という創作の持つ力や可能性を強く信じる者の話だった。その信念を持つ者のひとりとして、この作品を愛さずにはいられないし、眩しくて泣いてしまう。
・大白小蟹『うみべのストーブ 大白小蟹短編集』
喪失や孤独にそっと寄り添うような、温かいまなざしで描かれる7本の短編。特に表題作と「雪の街」、「たいせつなしごと」が好きでした。各話の最後に添えられた短歌もまた良い。お守りになるような一冊だった。
・『緑の歌 - 収集群風 -』
絵の美しさにうっとりしてしまう。
・エイドリアン・トミネ『長距離漫画家の孤独』
・panpanya『模型の町』
・シマ・シンヤ『GLITCH - グリッチ -』
街に潜む謎に挑む子どもたちのジュブナイル。これだけでもうワクワクしてしまうのだけれど、日本の漫画っぽくないクールなビジュアルも良いです。
・眞藤雅興『ルリドラゴン』
再開待ってます。
・毛塚了一郎『音盤紀行』
▪️音楽
例のごとく別でまとめております。
アルバム
曲
ライブ
・Aマッソ+KID FRESINO『QO』
・家主『”DOOM”Release Tour 2022』@渋谷WWW X
良質なメロディにハードなギターサウンド。家主の曲は極上のギターロックで、いつでも俺たちの味方だよ。
・君島大空と石若駿 Billboard Live周遊『外は春の形』
・『POP YOURS』(配信)
・BIM『ONE MAN LIVE ''Because He's Kind'' 』@ KT Zepp Yokohama(配信)
縦横の繋がりから違う畑の人まで、オールスター揃い踏みの豪華なライブで興奮しました。
・猫戦『honeymoon tour -TOKYO-』
・小沢健二『So kakkoii 宇宙 Shows』
・『渡邉美穂 卒業セレモニー』
あだち去で去っていく姿にグッときてしまいました。
・『FUJI ROCK FESTIVAL '22』(配信)
結局今年もずっと張りついて見てました。Japanese Breakfast、ずとまよ、Black Country, New Road、Elephant Gymあたりのライブが印象的だった。来年こそは数年ぶりに現地へ行こうと思っています。
・柴田聡子/家主『Wordplay vol.112』@渋谷La.mama.
・『SUMMER SONIC 2022』
The 1975ラブだぜ、という気持ちになりました。
・PUNPEE & BIM 『「焦年時代」リリースライブ』
・フジロッ久(仮)久々のバンドでのライブ(『マーガレットズロース&CLUB GOODMAN共同企画
「いかしたやつらはすぐ叶う」』)
・NUMBER GIRL 『無常の日』(ライブビューイング)
令和のナンバーガールも最高に格好よかったです。田渕ひさ子はずっと僕らのギターヒーロー。
・PUNPEE『The Sofaking... Damn!!! Tour』@KT Zepp Yokohama
▪️その他
・『ゲルハルト・リヒター展』
・あわい 個展『あたりまえに会いに行く』
今年もよろしくお願いします。