大人のスキップ

日々のことや好きなものについて

MY BEST HITS 2023

あけましておめでとうございます。

2023年は仕事面で環境の変化があったこともあり、趣味に向き合う姿勢が今までと少し違ってきているなと感じる年でした。とは言え、それらによって生活に彩りが加わっていることは確かで、今年も恐らくそうだろうと思います。と言うわけで例年通り、未来の自分のお守りとして、2023年に好きだった・印象に残ったコンテンツについて書いていきます。

2024年こそは年内にまとめ切りたいと思います。

 

▪️テレビ

・『水曜日のダウンタウン

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もう毎年ではあるのだけれど、今年も「名探偵津田」、みなみかわ・高野の「人がいる説」、「金網デスマッチ」、「100万円払ったら出られるホントドッキリ」など、挑戦的で面白い企画が盛り沢山で、テレビバラエティ王者っぷりが凄かった。個人的ベストショットは、「ぬるっとクイズ王」での哀愁溢れるカッパ尾形の喫煙シーンだ。企画が面白いのはもちろん、こういう本筋にはなくても良い(ある種イジワルな)シーンを挟み込むことで、楽しみ方の幅や深みが出ているように思う。

 

・『FNS27時間テレビ

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私からすると今もテレビは面白い(番組も沢山ある)のだけれど、昔見ていた元気な感じが少し懐かしく、とても楽しかったです。

 

・「藤田和日郎先生の漫画連載の極意」(『まんが未知』)

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数々の金言に痺れる。技術と熱量と分かりやすさとが全て高レベルなので、漫画や創作に限らず、人に何かを教えるということのお手本になるのでは。

 

・「動いてないLINEグループで既読Q」(『有吉クイズ』)

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"くだらないこと"はやはり面白い。

 

・『SIX HACK』

昨年放送の『このテープもってないですか?』が話題となった大森時生さんによるモキュメンタリー。放送中止の件もどこまでが演出なのか分からないという巧妙さ。序盤の内容も、一部で偉い・良しとされていることを悉く揶揄していて、ここまでいくと気持ちがいい。

 

・『あちこちオードリー オンラインライブ2023 〜8.30オードリーVSノブコブVSアンガールズ 流血上等!心のかさぶた剥がしデスマッチ!〜』

 

・『オドオド×ハラハラ』

初回の「あいうえお芝居」が楽しすぎました。長く続いて、この2組で27時間テレビやってくれたら最高だなと思います。

 

・『ヤギと大悟』

 

▪️ラジオ

今年はラジオを全然聴けておらず、オードリーとマヂラブ以外は不定期になってしまいました。あとは、オールナイトニッポン0のレギュラー陣が集合する55周年企画がわちゃわちゃしていて楽しかったです。

ことある毎にるろ剣ハンターハンターの話ばかりするマヂラブみたいなラジオ好きなんだけれど、世代は少し上なので、同年代の芸人で同じようなラジオあったらもっと最高だろうなと思う。そう言う意味では令和ロマンはかなり希望だ。トークが面白いのは大前提として、この前の単発オールナイトニッポンも、今までに触れてきたコンテンツや文化がドンピシャなのでとても楽しかった。

 

▪️お笑い

・『マヂカルラブリーno寄席』

 

・江戸マリー「怖い話」

 

ニッポンの社長「空港に行け」

 

・「漫才レスコンビドッキリ アルピー編」(佐久間宣行の NOBROCK TV)

 

・「クイズ ブクロネア」(さらば青春の光 YouTubeチャンネル)

 

・『M-1グランプリ 2023』

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もうあちこちで語られ尽くしているので、多くは書きません。今年も最高に楽しい大会でした。

 

▪️映画

・『aftersun』

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多くを語らずとも、観る側の心に大きなものを残していく。温かく優しい光と、冷たく暗い闇のショット。全てが洗練されていて美しい。2023年のマイベスト。今後も心に残り続けるであろう作品です。

 

・『エブリシング・エブリウェア・オール・アットワンス』

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「あり得たかもしれない人生」と「今ここにあるもの」を巡る物語というのがそもそも好きなのだけれど、バカバカしさと愛とアクションと映像のアイデアが沢山詰まったエンタメでとても面白かった。人を選びそうな感じはあるけれど私は大好き。やたらとスケールの大きい話が繰り広げられる舞台が、国税庁とコインランドリーというアンバランスさも良かったです。

 

・『スパイダーマン : アクロス・ザ・スパイダーバース』

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流石に面白い。とは言え長すぎないかと思っていたら続編ものだった。続編も大変楽しみです。

 

・『怪物』

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この作品で描かれる不条理は現代においてとりわけ新しい視点でなく、幾度となく語られてきたものだ。個人的には、その前提は百も承知の上でどう生きていくか、の表現を観たいという気持ちがある。とは言え、まだそんなこともいちいち言わなきゃ分からないのかと、絶望する出来事や人々を目の当たりにすることが数多くあるのも事実なわけで…。そういう意味では、有名作家がこういった問題提起をすることの必要性はあると感じる。

グチグチと言っていますが、映画として様々な要素のクオリティが高いので魅入ってしまいました。

 

・『ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい』

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"全然大丈夫じゃないわたしたち"の気持ちを掬い上げてくれるやさしさと、やさし過ぎるが故の辛さや危うさも孕んだ映画だった。

 

・『フェイブルマンズ』

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スピルバーグの自伝的映画ですが、サクセスストーリーというよりは、世の中のままならなさや、創作の業にスポットを当てているのが良かったです。卒業パーティ後のシーン最高!流石の巨匠。

 

・『ほつれる』

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巧みなショット、音楽、演技によって感情の機微、緊張感や居心地の悪さがとても繊細に描かれている。画的にはとても静かな映画だけれど、それに耐え得る門脇麦さんの存在感たるや。

 

・『ベイビーわるきゅーれ 2 ベイビー』

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個人的に1作目よりワクワク感はなかったが、期待に違わず面白い。

 

・『市子』

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何はともあれ、杉咲花さんの圧倒的な演技力よ。天使であり悪魔…。他人には想像し得ない、果てしない暗闇に心を抉られながら、僅かに差し込む光の眩しさに落涙せざるを得ない。

 

・『北極百貨店のコンシェルジュさん』

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文字通り東奔西走する主人公や動物たちのコミカルでキュートなアクションと、それによって映し出される色鮮やかな百貨店のあちらこちら。画面中にアニメーションの魅力が溢れていて、とても楽しい。ストーリーラインは映画的に変更されていたが違和感はなく、とても気持ちが良い。原作の魅力が再現、拡張されている。決して派手さはないけれど、ずっと大切にしたいと思える作品でした。

 

▪️ドラマ

・『ブラッシュアップライフ』

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ひとつまみのファンタジーが加わった、バカリズム節の会話劇!平成史的な側面もあってとても楽しかった。設定はファンタジーなのだけれど、最後の着地含め物語は非常にミニマル。今までの「くだらない会話」が「かけがえのないもの」に転換される後半の展開にはやはりグッときてしまうが、そういうところに敏感そうなバカリズムならではなのか、過剰にウェットにならないのも良かった。『素晴らしき哉、人生!』の「Remember no man is failure who has friends(友ある者は敗残者ではない)」という台詞を思い出したのでした。

あと、終盤のスカしは単純に笑いの役割でそんな意図はないと思うけれど、昨今の考察合戦ブームみたいなものを嘲笑ってる感じがあって良かったです。

 

・『杉咲花の撮休』

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俳優の休日を複数の監督・脚本家が描くオムニバスドラマの第4弾。このシリーズは各監督の色や俳優の様々な側面を見ることができて楽しい。今泉力哉監督の「ちいさな午後」と、三宅唱監督の「従姉妹」、「五年前の話」が特に好きです。

 

▪️アニメ

・『スコット・ピルグリム テイクス・オフ』

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面白い!大好き!エドガー・ライトの映画版あってこそ、というかそれを踏まえて現代にチューニングして作っている訳だから、当然と言えばそうだけれど、こちらの方が好きでした。アニメーションならではの遊び心とか、ある種の出鱈目さとか、自分がアニメを観る時に求めているものって大体こういうことだと感じる作品だった。原作を読みたいので、これを機に再販してくれないかと思います。

 

・『スキップとローファー』

素晴らしい原作が丁寧にアニメ化されていてとても嬉しかった。毎週の癒しでした。動きや声が加わることによって登場人物たちがより一層魅力的でとても愛おしいのです。黒沢ともよさんの発声にはやはり琴線に触れる何かがある。めちゃくちゃキュートなOPのダンスがあまりにも眩しくて泣いてしまう。

 

 

▪️その他映像作品

・『LIGHTHOUSE』

 

・『アット・ザ・ベンチ』

 

・『でたらめな世界のメロドラマ』

 

・五分目悟のYouTubeチャンネル

初めはCGの絶妙な気持ち悪さに目がいってしまうのだけれど、中身は皮肉とユーモアに富んだショートショートでとても面白いです。

 

・『大脱出』

 

▪️演劇

・ダウ90000『また点滅に戻るだけ』

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▪️漫画

・谷口菜津子『ふきよせレジデンス』

作者が実際に経験したご近所トラブルから着想を得て描いたというこの作品。他者と分かりあえない絶望に直面しながらも、それを希望や祈りのような優しい物語へと昇華させる作者の気概にグッときてしまう。物語としても、現代社会の問題に対する回答としても非常にスマート。世界に溢れるネガティブなど百も承知で、やはり創作においてはそれに対抗するためのポジティブを見たい。

 

ゴトウユキコ『天国 ゴトウユキコ短編集』

(時に残酷で恐ろしい)外の世界に出会うこと。そしてその世界に友人となら立ち向かって行けること。「迷子犬とわたしたち」がスタンドバイミー的でとても好きです。「天国までひとっとび」は公開当時に一度読んだはずなのに、改めて読んで泣いた。最後のシーンの素晴らしさよ。

 

福島鉄平『放課後ひみつクラブ』

とても面白い。キュートでポップな絵柄で繰り広げられる、上質なコントを見ている感覚。

 

panpanya『商店街のあゆみ』

毎度のことながら面白い。「うるう町」、「商店街のあゆみ」等の発想力はもちろん、出鱈目なようで筋の通った論理展開によって、その虚を解像度高く現実的かつ叙情的に描く筆致に唸ってしまう。この読後感は唯一無二。

 

・横谷加奈子『遠い日の陽』

どんなジャンルの話か掴みどころがなく、どこに向かっているのか分からないまま、どんどんと惹き込まれていく。この低い温度感で描ききって、なおかつ感情を揺さぶってくるの凄い。

 

・udn『わたしひとりの部屋』

やんわりと、しかし確かに個人を切り離す社会と、切り離された者の孤独、生きづらさ、将来への不安。それでも何かに縋り、「これでいい」と自分を納得させながら特に望んでもいない人生を続けていく。かなり心を抉られるが、現代を切り取った作品として秀逸。

 

・中島佑『友人について』

 

・甘井最鹿『走り出す花びら』

 

あらゐけいいち『雨宮さん』

特別版の装丁が良すぎるんですよね。

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▪️小説、エッセイ

・ヒコロヒー「日々働いてばかり、なのかどうなのか?」(『直感的社会論』)

あまりに素敵な文章。しばらくの間、反芻していました。

 

・パリッコ/スズキナオ『ご自由にお持ちくださいを見つかるまで帰れない一日』

ユニット「酒の穴」が様々な企画を繰り広げる対談式のエッセイ。街の中で「ご自由にお持ちください」を見つけるまで徘徊したり、北極と南極を追い詰めるという名目のもとそれぞれ北と南にひたすら歩いてみたり。その企画のほとんどは生産性のないものなのだけれど、その中で出会ったものに面白味を見つけ、無駄を謳歌する様はとても自由で楽しそうだ。

勿論仕事をする上では大切だけれど、個人の趣味にすらタイパやらコスパやらを求めることを良しとする風潮は本当に息苦しいし、正直うんざりしている。それ故、そういった概念とは真逆の場所にある本書には、なんだか救われたような気持ちにもなるのです。

はっきり言って、こんなにもこの世にあってもなくても大勢に影響のない奇書はない。けれども、僕らは心の底から、無駄、余剰を愛している。だって、無駄や余剰のない世の中ほど息苦しいものはない。

大層なことを言いましたが、肩の力を抜いてお酒でも飲みながら読みたくなる本です。

 

・背筋『近畿地方のある場所について』

 

 

▪️音楽

アルバム

 

 

ライブ

PUNPEE『The Sofaking... Damn!!! Tour』@中野サンプラザ

 

・カネコアヤノ『日本武道館 単独演奏会 2023』

薄明かりの中ギター一本だけを抱えて、小さなステージから広い空間へ迸るエネルギーを放つカネコアヤノがあまりにも格好良かった。

 

・Laura day romance『SWEET VERTIGO 2023』@渋谷WWW X

 

・カネコアヤノ『Zepp Tour 2023 "タオルケットは穏やかな"』@Zepp Haneda

 

・UlulU「UlulU 1st Album LP Release Tour」@下北沢SHELTER

 

・For Tracy Hyde『Early Checkout: “Hotel Insomnia” Release Tour Tokyo』@渋谷WWW X

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・『SYNCHRONICITY'23』

ここで初めてkurayamisakaのライブを見て好きになりました。

 

・Homecomings『Your Friendly Neighborhood Homecomings』@LIQUIDROOM

 

・『POP YOURS 2023』

 

・JJJ『 “MAKTUB” Release Live』@CLUB CITTA'

 

・downt『Waste The Moments III』

 

・STUTS『STUTS “90 Degrees” LIVE at 日本武道館

フェスを開けるくらい豪華な客演には興奮せざるを得ないのだけど、何より「これはSTUTSのライブなんだぜ」と言わんばかりに初っ端にぶちかまされるソロMPCプレイに痺れた。

 

坂本慎太郎坂本慎太郎 LIVE2023 in HIBIYA』

今年どころか生涯でもベストに入るレベルで良かったです。野音で聴く坂本慎太郎は快楽の極致で、日比谷の空に溶けてしまいました…。

 

台風クラブ『遠足’23 -東京編-』@東京キネマ倶楽部

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・『NEW FOLK』@新宿LOFT

好きなアーティストばかりが所属しているレーベルNEW FOLKの4周年企画。楽しいに決まっている。

 

・SAGOSAID『"Tough Love Therapy" RELEASE TOUR』@新代田FEVER

 

・『SUMMER SONIC 2023』

2日間で色々あったけれど、何よりもまず、Kendrick Lamarをこの目で見たという事実。

 

・『Y.O.L.O-2023-』@ZERO TOKYO

 

・羊文学『Tour 2023 - if i were an angel, -』@Zepp Haneda

 

cero『Contemporary Tokyo Cruise』@LIQUIDROOM

 

 

今年もよろしくお願いいたします。