大人のスキップ

日々のことや好きなものについて

去る夏の備忘録

夏の終わりに寂しさを感じつつも、新しい季節の始まりは、新章突入!って感じでワクワクする。雨ばかりなのは少し憂鬱だけれど。肌寒く感じる日が多くなると新しい服を買いたくなる。夏休みも終わって丁度いい区切りだと思うので、最近のことを書いていこうと思う。一応このブログには備忘録としての役割をもたせているつもりなのだけれど、スパンが空きすぎて結局色々なことを忘れていってしまう。とりあえず覚えていることだけ。f:id:taka_71:20160923224025j:image

 

9月頭、サークルの合宿で軽井沢へ。毎年恒例のイベントは時の流れを強く意識させられる。3年前を思うと、周りの環境だけでなく自分もだいぶ変わったと感じる。4年目ともなるといい意味で無責任になるもので、好き放題やった、という表現が1番しっくりくる。全然話したことのない後輩と話したり、なんとなくみんなで歌をうたったり、花火で無駄に騒いでみたり、色々なことがあったなあと、写真を見返したりしてしみじみ思う。こういう記憶が毎日繰り返すだけの日々の拠り所になるのだなぁ。

 

合宿からこっちへ帰ってきて、その暑さにうんざりする。今となっては少し恋しい。なんとなく気分だったので久し振りに読書をする。買ったまま読んでいなかった、柴崎友香きょうのできごと』。まず表紙が良い(ハードカバー版)。何気ない描写やセリフがグッド。ジム・ジャームッシュ的で好きだ。後日映画の方も観たが、そちらはまあまあという感じだった。監督が参考にしたという『ストレンジャー・ザン・パラダイス』は、ディスクの不良でちゃんと観られなかったのと眠かったのとであんまり。その夜、レイトショーで『君の名は。』を観に行く。過去と未来、夢と現実。時間と空間の境界が曖昧になっていき、あり得ないはずの出会いを引き起こしてしまう。素晴らしきボーイミーツガール。『思い出のマーニー』のフィーリングを想起した。音楽や演出のクドさだったり細部の粗さだったりはあるけれど、この際野暮なツッコミはナシで。後日監督の前作『言の葉の庭』を観たことで、さらに今作の評価が上がった。理由はアニメーションとしての動きの豊かさ。自分のアニメの原体験がジブリにあったり、GAINAX作品が好きだったりすることから、アニメを観る際に「動」という点をかなり意識してしまう。その点この監督の作品は、綺麗な画だなと思うことは多いけれど、「動」の部分に関しては乏しいと感じる(他の作品は観ていないので違ったらごめんなさい)。それが今回は「走る」といった単純な運動だけでなく、表情も豊か。視覚的快楽が付加され、物語にドライブ感を生み出している。様々な部分で大衆性を獲得し、それが良い方に作用していると感じた。みんながどんな感想を抱くか分からないけれど、僕は好きです。映画館から出ると、外の空気は雨のせいでジメッとしていたけれど涼しく、家まで歩いて帰る道はなんだか気持ち良くて、いい夜だなと思った。

 

先月『It Follows』を観て、監督の前作『アメリカン・スリープオーバー』を観たいと思っていたところに、上映の知らせが。ナイスタイミング!観に行くしかなかろう、ということで下北沢のトリウッドにて観賞。これほど小さい所で映画を観るのは初めてだったので、なんとも新鮮な体験だった。また観たいのでディスク化を希望する。エンドロールに流れたThe Magnetic Fieldsの「The Saddest Story Ever Told」がめっちゃ良い曲だった。歌詞の和訳になんだかグッときてしまった。この曲をhomecomingsがカバーしているの、めっちゃしっくりくる。

 週末、バイト先の人たちとお酒を飲みつつ焼肉を食べる。仕事以外ではあまり話さない人もいるのでこういう場は新鮮だ。この辺りは、合宿終わりの焼肉から連続して二郎系ラーメン、焼肉、飲み会、ステーキ、飲み会といった日々で、胃の負担がとんでもなかったけれど、体に悪いことってのはどうしたって楽しいもんだ。バイト終わりに行ったステーキガストでは、友人に「もう少ししたら健康のことも気にしないといけなくなるし、そもそも体が受け付けなくなるし、こんなに何も気にせずバカみたいに食べられる期間はそう長くない」というようなことを言われ、確かになあ、と妙に納得してつい食べ過ぎてしまった。

 

翌週はサークルのライブが2つあった。こういうのも残り少ないと思うと行かずにはいられない。スーパーカーをコピーしているのを観て、久しぶりに聴いてみる。やっぱり自分はこの辺りの時代のバンドが好きみたいだ。最近よく聴いていたシャムキャッツの曲と名前繋がりで「My Girl」を1番聴いた。

2つ目のライブがあった日の午前中、友人がfilmarksに投稿していたレビューを見て気になった『恋人たち』を観る。朝から観るには少々重かったけれど、久しぶりに心震える映画を目の当たりにしてしまった。その凄さを上手く言語化できないのが歯がゆい。その友人のレビューを紹介したいくらいだ。週末はこれまたサークルのイベントで、結果昼過ぎからお酒を飲み続ける1日になったけれど、楽しかった。終電を逃し、後輩の家で一夜を明かす。一人暮らしの人の家に行くと、自分も一人暮らしをしたくなるのはなんでだろう。

 

最近はひとりの時間に映画ばかり観ていたので、ゲームや漫画に対する欲が高まりつつある。PS4が値下げされたことだし『ペルソナ5』とか、発売されたら『人喰い大鷲のトリコ』とかもプレイしたい。『UNDERTALE』も気になる。最近読んだ漫画は衿沢世衣子の『うちのクラスの女子がヤバイ』くらいだろうか。漫画といえばこち亀の連載終了だ。自分はそんなに読んでこなかったので特別思い入れはないが、小学生の頃、週末の夜といえば土曜のめちゃイケ、日曜のこち亀、ワンピースだったのだ。長期連載していた漫画が連載終了という話題を聞くたびに、昔よく聴いていたThe Mirrazの「ただいま、おかえり」という曲を思い出す。ワンピースはまだ終わりそうにないけど、ジャガーさんは終わってしまったし、『NARUTO』も『BLEACH』も終わってしまった。『HUNTER×HUNTER』はいつ終わるのだろうか。

 夏休み最後の週はなんとなく過ごしていたら終わってしまった。ついにNetflixに登録したので『ストレンジャー・シングス』辺りから手をつけていきたい。履修の確認やら部屋の片付けやら、身辺整理をする。家の中を片付けていると、昔のものが次々と出てきた。昔作った玩具、入院していた時期の手紙、好きだった漫画のキャラのキーホルダー、高校の文化祭や体育祭で忙しくしていた頃の手帳。なんだかタイムカプセルを掘り起こしているみたいでワクワクした。そしてそれらを見つける度に、当時のことが鮮明に、嫌というほど思い出されてどうしようもない気持ちになる。どこか特別に感じた今年の夏のこともきっといつか忘れていってしまうのだけれど、写真、音楽、映画、本、食べ物、場所、言葉、誰かの仕草、そういったものをきっかけに突然鮮明に思い出されて、僕らの胸を時に刺し、時に温めてくれるだろう。

兎にも角にも、学生最後の夏休みが終わった。だからなんだという訳でもないけれど、とりあえずおつかれサマー。